本当に美味しいものを伝える難しさ
本物の美味しさ、届けます
2025年10月8日
著者: 上村 尚平
いつもはイベント情報ばかり発信していましたが、今回は個人的に考えていること。
山上蒲鉾店は創業当初より、美味しさに特にこだわって参りました。
魚/厳選した生グチを使用。水/小田原かまぼこ通りの地下水を使用。
技/職人の石臼づくり。
こだわりに関しては、もっとたくさんありますが、今回はとりあえず置いといて、別の話を。
上記のように、私たちは140年以上にわたって美味しさにこだわり続けてきたことで、業界内では高い評価をいただくことも少なくありません。
ですが、一般の消費者の方には、こだわりや美味しさがどこまで伝わっているのでしょうか。
恐らく、ほとんどの方にはまだ十分に伝わっていないと思います。
美味しさを追い求めるあまり、「伝えること」が後回しになってしまったのが、その一因かもしれません。
今はSNSによって誰でも簡単に多くの情報を入手できる時代になりました。
「美味しそうに見えるもの」が世の中に溢れ、実際に“見た目が良ければ売れる”という時代になりました。
一方で、「本当に美味しいもの」を伝えることの難しさも年々増しているように感じます。
正直なところ、昔のように“美味しいものを黙々とつくっていれば分かってもらえる”という時代ではなくなりました。
SNSの波及により、どれだけ味にこだわっても、その背景を伝えなければ気づいてもらえない。
そんな現実を痛感しています。
私たちは「普通に美味しい」ではなく、「本当に美味しい」ものをつくってきたつもりです。
魚、水、技。どれも職人が手を抜かず、心を込めて仕上げています。
けれど、その想いをどう伝えれば良いのか——最近は、その答えを探し続けています。
老舗としての誇りを守りながら、今の時代に合わせた“伝え方”を模索しています。
これからは、美味しさを「味わってもらう」だけでなく、「知ってもらう」ための発信にも力を入れていきたいと思っています。
もし少しでも共感していただけたら、フォローやシェアなどで応援していただけると嬉しいです。
私たちが守り続けてきた「本当の美味しさ」を、これからも丁寧に、そして多くの方へ届けていけるように。
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